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備前焼​

日本伝統的工芸品である備前焼は、12世紀末(平安時代の終わり頃)に始まった800数十年以上の歴史があるやきもので、日本六古窯のひとつに選ばれています。備前焼の特徴は焼き締め陶(炻器)であるということです。備前焼は基本的には釉薬を用いらず、土を薪や炎でダイレクトに焼き上げることです。野焼きのような開放的な焼成方法ではなく、窯を使うことより、高温で焼成することができます。

備前焼のルーツとなった須恵器は5世紀に朝鮮半島から高温で焼くための窯や蹴ろくろなどの技術と共に導入されました。須恵器は灰色や白色の陶器で、初期の備前焼も須恵器の影響を色濃く残した焼き色を持っていましたが、次第に独自の焼き方や成形技法をはじめたため独特の赤褐色を持つようになりました。

 

陶器表面の色は全て土、炎、薪、米藁などすべて自然素材のものからもたらされる現象です。そのため、備前焼は自然が生みだす美といわれています。備前焼の赤褐色、グレー、オレンジなど土に現れた色を日本人は「景色」と呼び楽しみます。

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Photo by ABC Style

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Firing Kiln (Tsuchigama)

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